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一筋縄にはいかない世界『ファルコン&ウィンターソルジャー』S1EP1をザックリとレビュー

エンドゲーム後にシャバに戻って来た二人だったが…

オススメ強度:★★★★★

新型コロナウィルスの影響もあり、諸々のスケジュールがズレ込んでいた『ファルコン&ウィンターソルジャー』がいよいよ配信開始。サノスとの闘いで、多くの英雄たちが去った中、ファルコンことサムと、スティーブの良き理解者だったバッキーの奮闘が始まる。

先々週まで界隈を賑わせていた『ワンダ・ヴィジョン』と比較し、王道なヒーロー活劇になるだろうと公式にアナウンスされてはいたが…

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※ネタバレ注意!

冒頭、大空を自在に切り裂くサムとレッドウィングのドッグファイトにシビれる。おおよそ十年ぶりに再登場したバトロック(ジョルジュ・サンピエール)のカメオにも驚かされた。また博物館の場面では、意外な古馴染みも顔を覗かせてくれる。*1しかし、ドラマに添えられたテーマはかなりシビア。

そもそも『ファルコン&ウィンターソルジャー』なのにサムとバッキーは対面しないままで、各々の生活に振り回され続けている。マッチングアプリに登録してるバッキーて… しかもキャップから直々に進呈された盾にサムは遠慮してしまい、スミソニアン博物館に寄贈してしまう。

主人公二人組のキャラクターと背景は奥深く、そして課された試練は更に重いものと感じる。ウィンターソルジャーは単なる敵役では無く、ベトナム帰還兵の苦痛もキャラクター造形に投影されているそうだ。また、『エンドゲーム』に前後してBLMの大きなムーヴメントもあり、サム役のアンソニー・マッキーの発言にも注目が集まる事もあった。

S1の第一話は現代アメリカに渦巻く差別意識や格差、根強い退役軍人のトラウマを強烈に落とし込んでいる。『ワンダ・ヴィジョン』と比べれば確かに王道かもしれない。しかし、バッキーはウィンターソルジャー時代の闇と終わりの無い償いに追われ、ひとり孤独なまま、日々の生活に平穏を見出せない。

他方、サムはファルコンと言うヒーローとしての顔、そして姉家族の生活苦とのギャップに苦しむ事になる。そしてサムが手放した偉大な象徴を、めざといヤツらが見逃すハズも無かった…

 

SNSは相も変わらず大盛り上がり

サムの吹き替えが変更に。担当の濱野大輝さんは前任の溝端淳平っぽさもありつつ、サムとしての雰囲気もしっかりハマっている。セバスチャン・スタンの役作りは相当気合い入っていたらしく、以前よりも更に痩せて見える。

ワンダ・ヴィジョン』もそうだったが、今まで脇に回っていたヒーローにスポットを当てる為、Disney+というプラットフォームから、ドラマを各週配信する戦術が見事に的中。次週に繋ぐクリフハンガーもいちいち憎たらしく、既にSNS各所はもうめちゃくちゃな盛り上がりだ。

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ちなみに偽キャプテンことU.S.エージェント役のワイアット・ラッセルはカート・ラッセルの息子さん。親子揃ってMCU入りした事になる。身長187cm、そして元プロアスリートという経歴もあり、ガタイのゴツさは中々のモノ。JJ製作の『オーバーロード』では、主役の軍人役が印象的だった。

ワイアットはカートからマッシブ過ぎる顎を受け継いでるんだが、今回のU.S.エージェントマスクは、目元が更に横方向へ広いせいか、クリス・エヴァンスのキャップに比べて輪郭が二倍デカく感じる当然、そんなインパクトある面構えを、広大なネットが放っておくハズが無い。

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というか銀行員にしても、U.S.エージェントにしても、何か意図して邪な事をしてる訳でも無いのにめちゃくちゃ嫌われてる辺り、MCUファンの熱さが感じられなくも無い。

その名前に反して、原作では敵になったり味方になったりとカラス野郎じみた立ち回りのU.S.エージェント。全然関係のないゲームでパロディになってたりする彼が、今後どう立ち回るのかも要注目。

*1:強いて気になった点を挙げるならヨリの日本語。『オクトーバー・ファクション』よりかマシだが…  米に移住して長そうだし、日本語が離れていても不思議じゃないが、気になるっちゃ気になる。